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ウサギ小話20話「牧草の種類3」

牧草の話の最終回としてチモシー以外のイネ科牧草について書きたいと思います。

チモシー以外のイネ科牧草としてオーツヘイ、イタリアンライグラス、クレイングラス、バミューダグラスなどがあります。

 まずオーツヘイは、黄色っぽい平たい牧草で、多くはオーストラリアが産地です。触感としてややベタつきがあり、甘味が強いため嗜好性に優れます。繊維質を多く含みうさぎの主食として利用可能です。ただし穂が多いと消化不良の原因となる可能性があるため、取り除くなど注意が必要です。

 イタリアンライグラス、クレイングラスは見た目はチモシーに似たイネ科牧草です。チモシーの一番刈りよりはやや柔らかいですが、チモシーより好むかどうかはウサギによるようです。こちらも主食の牧草として利用可能ですが、ウサギ用の牧草としては流通量が多くない点に注意が必要です。

 バミューダグラスは芝の一種で、細かく短い見た目をしており敷料としても販売されています。主食としては物理性、繊維量が他のイネ科牧草に劣りますが、柔らかいため好むウサギもいるようです。

 牧草も色々種類があるんだなあという感じですよね。牧草はそもそも牛や馬などが一番多く食べます。牧草それぞれに生産に合う環境が異なるため、気候や季節にかかわらず安定的で高品質な牧草の供給をめざして、世界各国で様々な種類の牧草が生産されているのです。

 牧草の話の最後に、結局どの牧草がウサギにとって良いのかというと、モリモリ食べるイネ科牧草ならなんでも良いのです。嗜好性や栄養価、購入のしやすさでいくとチモシーが理想ですが、ウサギの好みはそれぞれですので、チモシーよりも他の牧草を好む場合もあるでしょう。チモシーだけが牧草ではないので、チモシーを食べない場合などは他の牧草を積極的に試してみて下さい。また、色々な種類の草を食べた経験は、ウサギの食性を広げるのに役立ちます。最近では牧草のお試しパックなど色々販売されているので、いつもの牧草にプラスしてみてはいかがでしょうか。

次回はウサギのルームツアーを掲載予定です。